ボイスマルシェマガジン

人生お悩み相談室-ボイスマルシェのカウンセリングガイド

仕事がつらくなったとき、認知行動療法が役立つ3つの理由(前編)

   

上司が合わない。部下がついてこない。組織になじめない。失敗から気持ちを切り替えられない。会社に行きたくない。仕事を辞めたい。仕事がつらい――そんな時にはどうすればいいのでしょうか? 同僚や友人にグチを言っても解決しないし、もう精神的に限界ということもありますよね。そのようなとき、カウンセリング手法のひとつ「認知行動療法」を受けてみると状況が変わるかもしれません。

「認知行動療法の対応範囲は広いです。イライラしやすいなどのアンガーマネジメントにも活用ができます」というお話を聞いて、「認知行動療法でストレスを減らす専門家」である心理カウンセラー上條理花さんにお話を伺いました。

認知行動療法とは?

―編集部:
上條さん、最初に「認知行動療法」とはどんなものか教えてください。

―上條理花さん:
「認知行動療法」と聞くと何か難しいことのように思われるかもしれません。認知行動療法は、心理療法の一つであることは事実です。しかし、特別な心理学の知識や特別なトレーニングを積んでいなくとも使える便利なテクニックです。特にストレスマネジメントにはとても役立ちます。仕事からプライベートまで応用の効くテクニックであり、自分自身の気持ちが軽くなっていく手段のひとつです。

ストレスは人によってさまざまです。なにをストレスと感じるかが異なるためです。認知行動療法の基本は、ストレスを受けたあとの人の反応を4つに分類することです。4つの内容は、認知・気分、感情・身体反応・行動です。認知行動療法とは、この認知と行動を変化させることが目的です。

人は何かを見たり聞いたりしたときに、頭の中にイメージがわきます。そのことを専門用語で「認知」といいます。

例えば、以下のように最初に感じる気持ちのことです。
・花が咲いている→きれいだな(認知)
・苦手な人が前から歩いてきた→いやだな(認知)

人には必ずその人なりの認知があります。それは、過去のいろいろな経験から作られてきた場合が多くあります。

上記の例から認知・気分、感情・行動までの一連の流れをみてみましょう。
・花が咲いている→きれいだな(認知)→しあわせな気持ちになる(気分、感情)→落ち着く(身体反応)→また花を見る(行動)

・苦手な人が前から歩いてきた→いやだな(認知)→不快になる、避けたいと思う(気分感情)→ドキドキする(身体反応)→その人から見えないように移動する(行動)

気分、感情や身体反応も人によってそれぞれですが、これらを変えることはとても難しいですし、変える必要はないと思っています。しかし、認知は自分の受け止め方で変えることができます。また、受け止め方が変わると行動も変わります。認知行動療法とは、自分の「認知」を知り、「行動」を変化させていく手段なのです。

 

認知行動療法では「仕事がつらい。会社に行きたくない」という相談にはどう対応する?

―編集部:
ボイスマルシェの体験談でもよくみられる例ですが、例えば「仕事がつらい。会社に行きたくない」という相談の場合は、どのようなカウンセリングセッションが行われるのでしょうか?

―上條理花さん:
「仕事がつらい」「会社に行きたくない」は誰でも一度は思うことですよね。そして、このような状態はとても辛いですし、どうしたらよいのかわからずに毎日が苦痛になってしまいます。私のセッションではまず、仕事の何が辛いのかを明らかにしていきます。それは仕事の量なのか、質なのか、人間関係なのか、プライベートで別の心配があるのかなどです。「つらい」という認知がなるべく具体的になるようにお話を伺います。

最初はなかなか具体的にはなりません。それでよいと思っています。なぜなら、わからないからつらいのです。その「つらさ」を一緒に見つけていくことが、一番大切なことだと思っています。

人はおもしろいもので、ひとりで考えていても自分が納得できる「答え」に行き着かないことがあります。「自分のことだから自分が一番わかっているはず」と思いがちですが、実は自分のことが一番わかりづらいものなのではと思っています。他者に話をすることで、自分の今の気持ちや感じていることを言葉にします。言葉にすることで、一定は納得し解決する場合もあります。スッキリしますから(笑)。まずは、自分の気持ちを言葉にしてみる。そして、それを他者に伝えてみる。このプロセスがとても大切なことで、そのことが本当に自分を理解することだと思っています。

言葉にできたら次は、その言葉がしっくりくるのか?ということを考えていただきます。私から質問をすることもあります。「〇〇ということですか?」などです。そのようなやりとりの中で、ご自身が一体本当は何がつらいのか、ということに気づけるようにお手伝いをします。

ご自身の「つらさ」が明らかになった後は、どうしてつらくなってしまうのかということに話を移していきます。ご自身の認知に気づいていただくためです。ここまでくると、相談者の方はだいぶ気持ちが楽になってくると思います。自分はどうしてつらいのか、がわかるからです。

この後は、その認知をどのように変えられるか、または、行動をどのように変えられるか提案をいたします。その提案やお話し合いの中で、ご自身が「これならできそう」ということまで明らかにできるようにして、55分間のセッションを終了できることが目標です。

しかし、つらさの度合いや相談者の方の精神的、身体的な状態も含めて「これならできそう」という提案まで至らないこともあります。その際は、数回に分けてお話を伺いたいと思っています。または、必要であれば他の専門家をお勧めする場合もあります。相談者の方が少しでも気持ちが軽くなれるようにお手伝いをいたします。

 

認知行動療法では、管理職や上司のお悩み「部下がついてこない」についてどう対応する?

―編集部:
続いて、最近増えている管理職や上司側のお悩み「部下がついてこない」「部下とうまくいかない」そんな時にはどうしたらいいのか伺います。

>>後編に続く

(文:ボイスマルシェ編集部)

[記事にご協力いただいた専門家]

※お話を伺った上條理花さんについて:
心理カウンセラー/アドバイザー。事務として28年間病院で勤務、管理職と病院経営に携わる。病院でのコンフリクト相談セッション件数は延べ500件、人間関係の不安や不満に対する課題の相談セッション件数は延べ500件。女性専用カウンセリングサービス『ボイスマルシェ』にて、全国の女性たちからの相談にのっている。
→ 上條理花さんのカウンセリング予約はこちら(女性専用)

[まずは匿名で相談]
→ 相談できる心理カウンセラー一覧(当日予約OK)
→ 相談できる診療心理士/公認心理士の一覧(当日予約OK)

【ボイスマルシェについて】

ボイスマルシェで予約できる専門カウンセラー一覧を見る
ボイスマルシェTOP

ボイスマルシェ』は、女性専用の電話カウンセリングサービスです。完全匿名、秘密厳守。
相談できる専門家は、心理カウンセラー、キャリアコンサルタント、コーチなどの有資格者から選べます。それぞれが得意なテーマをもち、日々お客様からのご相談にのっています。(契約専門家は500名以上。2020年時点)

電話カウンセリングなので、日本全国どこからでも、好きな時間に。当日予約も可能です。朝8時~深夜26時スタートまで、ご相談をお受けしています。

※ボイスマルシェは20歳以上の女性専用のサービスです。申し訳ございませんが、未成年の方、男性の方はご利用いただけません。予めご了承ください。

 - ボイスマルシェ相談室